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火山と森と湖が織りなす「阿寒摩周国立公園」

阿寒摩周国立公園(1934年12月4日指定)

森と湖、豊かな温泉、そして語り継がれるアイヌ文化。二つの大きな火山地形で、火山と森と湖の原始的景観が特徴の歴史ある国立公園は、マリモの生息地として有名な阿寒湖を中心としたエリアと、日本最大のカルデラ湖である屈斜路湖・世界的にも透明度の高い湖水で知られる摩周湖を中心としたエリアの2つのエリアからなっています。ここでは阿寒摩周国立公園について紹介していきます。

阿寒摩周国立公園とは

阿寒摩周国立公園は東北海道の中央部に位置し、1934年に指定された北海道で最も歴史のある国立公園の一つです。千島火山帯の活動によってできた阿寒・屈斜路・摩周の3つのカルデラ地形(火山活動の結果、地面が陥没してできあがった地形のこと)で、火山(現在は雌阿寒岳や硫黄山など、4つの活火山を有しています。)と湖(阿寒湖、屈斜路湖、摩周湖の他大小の湖沼が見られます。)とが近接している地形は、全国的にも貴重です。国立公園内のほぼ9割以上が未開発地域で、公園の大部分が亜寒帯性の針葉樹林(トドマツ、エゾマツ等からなる)を中心とする天然林に被われています。

阿寒摩周国立公園管理事務所

〒088-3465 北海道川上郡弟子屈町川湯温泉2-2-2

TEL 015-483-2335 FAX 015-483-2862

阿寒摩周国立公園の範囲

公園の面積は91,413ha、内10,460haが特別保護地区となっています。詳しくは区域図でご確認ください。

http://www.env.go.jp/park/akan/intro/files/area.png

釧路市、網走郡大空町、網走郡美幌町、網走郡津別町、斜里郡清里町、斜里郡小清水町
足寄郡足寄町、川上郡標茶町、川上郡弟子屈町、白糠郡白糠町、標津郡中標津町の1市10町にまたがっています。

特別保護地区

雄阿寒岳や雌阿寒岳、阿寒湖のマリモ生育地、摩周湖など。

特別地域

温泉街周辺や外輪山の裾野

阿寒摩周国立公園の植生

火山・森・湖と、多様で特殊な自然環境を持つ阿寒摩周国立公園には約700種類の植物種が確認されています。エゾマツやトドマツといった針葉樹やカツラ、シナノキなどの広葉樹が広がっています。阿寒地域は比較的地質の生成が新しいため、植物の固有種は少ないのですが、植物の種類は比較的豊富となっています。また、川湯の硫黄山周辺には、高山植物であるハイマツやイソツツジの群落が展開しています。

阿寒地域

樹木

アカエゾマツ・トドマツ・ミズナラ・カツラ・エゾマツ など

 草花

ラワンブキ・ミズバショウ・エゾエンゴサク・メアカンキンバイ・エゾオオサクラソウ・ニリンソウ・メアカンフスマ

摩周(川湯)地域

草本植物

オククルマムグラ・オククルマムグラ・クルマバソウ・オオバタネツケバナ・コンロンソウ・アヤメ・ヒオウギアヤメ・キクバクワガタ・オトギリソウ・トモエソウ・コミヤマカタバミ・アキノキリンソウ・チシマアザミ・トウゲブキ・ハンゴンソウ・ミミコウモリ・ヤナギタンポポ・ヤマハハコ・ヨブスマソウ・オオアマドコロ・スズラン・マイヅルソウ・イケマ・エゾトリカブト・カラマツソウ・キタミフクジュソウ・クロバナハンショウヅル・サラシナショウマ・ニリンソウ・ バイカモ・エゾノハクサンイチゲ・ヒメイチゲ・フクジュソウ・ミヤマオダマキ・ミヤマハンショウヅル・エゾエンゴサク・クサノオウ・エゾオオサクラソウ・ツマトリソウ・ヤナギトラノオ・ユキワリコザクラ・コウライテンナンショウ・ミズバショウ・オオバナノエンレイソウ・カワユエンレイソウ・クルマバツクバネソウ・ツクバネソウ・バイケイソウ・ミヤマエンレイソウ・ウコンウツギ・アイヌタチツボスミレ・スミレ・ミヤマスミレ・フタリシズカ・ウメガサソウ・ギンリョウソウ・ジンヨウイチヤクソウ・キツリフネ・エゾハコベ・オオヤマフスマ・ナガバツメクサ・ウメバチソウ・シオガマギク・ヨツバシオガマ・エゾノクサイチゴ・オオダイコンソウ・キジムシロ・キンミズヒキ・ナガボノシロワレモコウ・ヒメゴヨウイチゴ・ミツバツチグリ・ミヤマキンバイ・ヤマブキショウマ・ギョウジャニンニク・ゲンノショウコ・チシマフウロ・クサフジ・ゴゼンタチバナ・サンカヨウ・モウセンゴケ・ズダヤクシュ・ネコノメソウ・エゾスカシユリ・オオウバユリ・キバナノアマナ・クルマユリ・クロユリ・ハクサンチドリ・エゾオヤマリンドウ・エゾリンドウ ・フデリンドウ・チシマセンブリ

木本植物

トドマツ・アカエゾマツ・エゾマツ・カラマツ・ハイマツ・イチイ・オニグルミ・フッキソウ・キタコブシ・ホオノキ・エゾノコリンゴ・ズミ・エゾヤマザクラ・チシマザクラ・ミヤマザクラ・エゾノウワミズザクラ・シウリザクラ・ナナカマド・アズキナシ・ホザキナナカマド・タカネナナカマド・マルバシモツケ・イヌエンジュ・ハウチワカエデ・イタヤカエデ・オガラバナ・ヤマモミジ・キハダ・ツルウメモドキ・マユミ・ヤマブドウ・シナノキ・オオバボダイジュ・エゾウコギ・コシアブラ・タラノキ・ハリギリ ・イソツツジ・コヨウラクツツジ・ハクサンシャクナゲ・エゾムラサキツツジ・エゾツツジ ・コケモモ・オオバスノキ・ガンコウラン・ツルアジサイ・ノリウツギ

阿寒摩周国立公園の動物

原生的な森林やいくつもの湖沼を有する阿寒摩周国立公園は、多くの種類の野鳥が生息しています。屈斜路湖では、冬でも湧き出る温泉の影響で凍らないため、オオハクチョウが越冬にやってきます。阿寒湖畔では、キツツキの食痕を見つけた他、ゲラ、オオアカゲラ、コアカゲラなどが棲んでいるようです。その他湖畔を歩いているとエゾリスやエゾシカ、キタキツネに出会うこともできます。

阿寒地域

鳥類

エゾオオアカゲラ・シマエナガ・クマゲラ・シマフクロウ・オジロワシ・オオワシ・エゾヤマセミなど

陸の生物

ヒグマ・エゾシカ・エゾリス・エゾモモンガ・エゾクロテン・キタキツネなど

魚類と水生生物

アメマス・イトウ・ヒメマス・ニジマス・サクラマス・ワカサギ・カワシンジュガイ・マリモなど

摩周(川湯)地域

山野の野鳥

フクロウ ・オオタカ ・オオワシ・オジロワシ・トビ ・ノスリ ・カッコウ・ ツツドリ・ アオバト・ キジバト・ エゾライチョウ・カワセミ・ヤマセミ・アカゲラ・オオアカゲラ・クマゲラ・コアカゲラ・コゲラ・ヤマゲラ・アマツバメ・ ヒバリ・ハクセキレイ・ キレンジャク・ヒレンジャク・ヒヨドリ・モズ・カワガラス・ミソサザイ・ウグイス ・エゾセンニュウ ・エゾムシクイ・キクイタダキ・コヨシキリ・センダイムシクイ・アカハラ・コマドリ・ツグミ・トラツグミ・ノゴマ・オオルリ・キビタキ・コガラ・シジュウカラ・ハシブトガラ・ヒガラ・ヤマガラ・ゴジュウカラ・キバシリ・エナガ・アオジ ・ホオジロ・アトリ・ウソ・カワラヒワ・シメ・ベニヒワ・ベニマシコ・マヒワ・ムクドリ・スズメ・ニュウナイスズメ・カケス・ハシブトガラス・ハシボソガラス・ホシガラス・ワタリガラス

水辺の野鳥

カイツブリ・カイツブリ・オオハクチョウ・オシドリ・カルガモ・カワアイサ・キンクロハジロ・コガモ・スズガモ・ヒシクイ・マガモ・アオサギ・タンチョウ・オオジシギ・ヤマシギ

動物

エゾシカ・ヒグマ・キタキツネ・エゾリス・シマリス・エゾユキウサギ・エゾクロテン・エゾタヌキなど

阿寒摩周国立公園の観光

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藻琴山展望駐車公園(弟子屈町)

火山と温泉を巡りながら、迫力ある火山活動、原始性あふれる森、神秘的で大小さまざまな湖沼を探勝や、アイヌの考え方や歴史に触れることができます。

阿寒地域

阿寒カルデラを中心とした地域と、雌阿寒岳とオンネトーから成る地域がります。阿寒湖畔は観光拠点になっており、阿寒湖と雄大な阿寒岳、阿寒湖の湖畔にたたずむアイヌ集落のアイヌコタンは、阿寒観光には欠かせません。

阿寒カルデラ地域

阿寒湖

085-0467 北海道釧路市阿寒町阿寒湖温泉

4つの島があり、世界的にも希少な、特別天然記念物である球状「阿寒湖のマリモ」が生息することでも有名です。阿寒湖周辺は、北海道でも有数の温泉地で、遊覧船のりばを中心に温泉街が広がります。温泉街には弁慶の足湯や五つの幸せの湯など無料の足湯も点在しています。

双湖台

〒085-0467 北海道釧路市阿寒町

「パンケトー」「ペンケトー」は古くは阿寒湖とつながっていましたが、土砂の堰き止めにより3つの湖に別れたと考えられています。ペンケとはアイヌ語で「上」の意味、パンケは同じく「下」の意味で、トーは「沼」を表します。ペンケトーとパンケトーは川でつながっていますが、上流から順に「ペンケトー」「パンケトー」「阿寒湖」となっています。この二つの湖は、阿寒摩周国立公園の特別保護地区に指定され、近づくことは困難ですが、双湖台からはこの二つの湖を見渡すことができます。

双岳台

〒085-0000 北海道釧路市阿寒町舌辛

好天に恵まれた日には手前右に雄阿寒岳、左奥に雌阿寒岳をともに頂上までくっきりと眺望する事ができます。この2つの山は「阿寒の夫婦岳」ともよばれているので、仲よくそろう姿は見ものです。2つの岳を望めることから「双岳台*1」と言われています。

マリモ展示観察センター

〒085-0467 北海道釧路市阿寒町阿寒湖温泉1丁目5−20

阿寒湖の北に浮かぶチュウルイ島に釧路市が設置している施設です。島へは阿寒湖畔から遊覧船やモーターボートを利用して行くことができます。施設内には阿寒湖の湖底を再現した大水槽があり、天然のマリモを見ることができます。遊覧船運行状況などは下記サイトにてご確認ください。

阿寒観光汽船
阿寒湖畔展望台

〒085-0000 北海道釧路市阿寒町シュリコマベツ

12月~3月まではスキー場、6月~11月までは展望台となります。雄阿寒岳や、阿寒湖などを一望することができます。

ポッケ遊歩道

〒085-0467 北海道釧路市阿寒町阿寒湖温泉1丁目5

地名としても使われている「ポッケ」とはアイヌ語で「煮え立つ場所」という意味です。ボッケの森はエゾマツやトドマツなどの針葉樹とカツラやミズナラなどの広葉樹のなか、エゾシカやエゾリスなどの野生動物が生息している自然豊かな場所を通り、観光船乗り場まで続く、阿寒湖の自然にふれられるスポットです。

阿寒湖アイヌコタン

阿寒湖アイヌコタンは、阿寒湖畔の温泉街にあり、アイヌ古式舞踊や人形劇が「阿寒湖アイヌシアター イコロ」で上演され、「アイヌ生活記念館」では古代からのアイヌの生活や文化を学ぶことができます。ここはアイヌのモノづくりの聖地とも言え、民芸品の政策と販売を行っています。詳しくは公式サイトでご確認ください。

www.akanainu.jp

雌阿寒岳とオンネトーから成る地域

周辺には雌阿寒岳・阿寒富士・オンネトー・オンネトー展望デッキなどがあり、登山道も整備されていますが、観光地としては未開発ともいえるでしょう。登山や温泉利用が目的の方が多く訪れます。

オンネトー展望台

〒089-3964 北海道足寄郡足寄町茂足寄

12月下旬~4月中旬は雪のため通行止め

オンネトーは足寄町にある雌阿寒岳の噴火で川の流れが堰き止められてできた堰止湖で季節や天候、見る角度によって色を変えることから、別名「五色沼」とも呼ばれます。北海道三大秘湖のひとつに数えられ(他は千歳市の「オコタンペ湖」、上士幌(かみしほろ)町の「東雲(しののめ)湖」)、アイヌの言葉でオンネトーとは「年老いた・大きな湖」を意味します。湖畔西側には木造の展望デッキがあり、雌阿寒岳と阿寒富士を背景としたオンネトーを一望できます。湖畔周辺には散策路やキャンプ場、各所にトイレなども整備されています。

摩周(川湯)地域

太古の火山噴火により誕生した、摩周ブルーと呼ばれる摩周湖と、日本最大のカルデラ湖の屈斜路湖の二つの大きな湖と、その中間には硫黄山があり、温泉も楽しめます。

摩周湖周辺

摩周湖

摩周湖は日本でもっとも、世界でもバイカル湖についで2番目に透明度の高い湖で、弟子屈町側は湖岸西側から南側にかけてのカルデラ上に観光道路が走り、第一展望台と第三展望台が設置され、斜里郡清里町などから入る北側の裏摩周展望台があります。

摩周第一展望台
〒088-3200 北海道川上郡弟子屈町弟子屈原野

屈斜路湖周辺

美幌峠

〒088-3341 北海道川上郡弟子屈町字屈斜路

屈斜路湖コタンアイヌ民族資料館

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弟子屈町屈斜路コタンアイヌ民族資料館利用案内

1982年、屈斜路コタンにおける厳しい自然との関わりの中で培われてきたアイヌの人々の生活の英知や歴史を後世に残していくことをテーマに建てられました。アイヌ民族の衣装や生活に関わる道具など400点以上の資料が展示されています。

硫黄山
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黄色の硫黄の結晶

〒088-3461 北海道川上郡弟子屈町字川湯

レストハウスのある駐車場から、噴気孔のすぐ近くまで行くことができます。周囲には独特の硫黄の匂いが立ち込め、山肌からは噴煙があがり、黄色の硫黄の結晶がいくつも見られます。硫黄山レストハウスの横から1.5キロほどの、広葉樹が茂り、新緑のころには木々が道路を覆うように見える散策路もあります。

関連URL

釧路・阿寒湖観光公式サイト:https://ja.kushiro-lakeakan.com/
摩周湖観光協会:http://www.masyuko.or.jp/
あしょろ観光協会:http://www.ashoro-kanko.jp/kanko/
美幌観光物産協会:http://www.bihoro-k.com/
津別町:http://www.town.tsubetsu.hokkaido.jp/
阿寒湖畔エコミュージアムセンター:http://business4.plala.or.jp/akan-eco/

*1:阿寒横断道路を計画し、その建設に尽力した時の釧路土木派出所長・永山在兼(ながやまありかね)の名をとって永山峠とよばれています

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