北海道根室管内の1市4町の市町名の由来

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北海道はもともとアイヌ民族が暮らしていたため、市町村名はアイヌ語に由来している名前が多数を占めます。アイヌ語地名については解釈が難しく、諸説あるものが多く存在しています。その中でも、ここでは各市町村の見解を尊重し、各市町村公式サイトから引用するようにしています。市町村の公式サイト内にある概要や、資料のPDFなどもチェックしました。また、市町村の公式サイトに見当たらない場合はWikipediaなどを参考に、個人的見解も含めながら探っています。引用元に関しては()にて表示しています。

根室振興局

1872年開拓使根室支庁が置かれ、これが根室振興局の前身となっていると思います。1882年開拓使廃止され、根室県が置かれますが、1886年北海道庁設置とともに根室県は廃止されます。その後1897年に根室支庁と紗那支庁が設置され1903年紗那支庁と根室支庁が合併し、2010年、根室支庁から根室振興局となりました。
※北方領土に関しては施政権を有さず、北海道の根室振興局が管轄する地域とし、市町村(郡)を設定していますが、ここでは省略しています。

根室市

根室の地名は、アイヌ語「ニムオロ」(樹木の繁茂する所)に由来する。 (根室市公式サイト「根室港港勢要覧~根室市概要 (PDF)」より)

明治2年、開拓使庁が東京に設けられ、根室出張所が設置されました。それが根室市の基礎となります。明治13年に郡役所と根室戸長役場が設置され、更に明治15年には北海道三県の1つとして根室県庁が設置され、明治33年、一級町村制施行、町名を根室町としました。昭和32年根室町と和田村が合併して根室市が誕生しました。
根室市は、北方領土返還要求運動の原点の地として、北方領土返還実現にむけて、返還運動を展開しています。根室市のいたるところに、北方領土返還の看板が見受けられ、ここに行くと、改めて北方領土問題について考えさせられます。

別海町

町最大の河川である西別川の河口が大きく曲がっていることから、アイヌ語の「川の折れ曲がっている」を意味する「ペッ・カイエ」から転化したもの。(別海町公式サイト「別海町の概要~町名の由来」より)

明治12年別海外四ヶ村戸長役場の設置が別海町の開基の年となっています。大正12年二級町村制が施行され、村名が別海村となり、昭和46年に町制施行、別海町となりました。
別海町は、生乳生産量日本一。また野付半島という、長い年月にわたり砂や小石の堆積と海水の侵食を繰り返しできた、日本最大の砂嘴があります。

中標津町

中標津とは、日本語の「中」とアイヌ語の「シペッ=大きな川」に当て字した「標津」を組み合わせたものです。北海道全体の地名がアイヌ語地名であるように、中標津の付近も同様でした。明治時代までの地図にはアイヌ語地名がカタカナで記されていましたが、その後、和人の増加に伴いアイヌ語地名は漢字で当て字されるようになりました。そのため、一見日本語のような地名に変わってしまったため、元のアイヌ語地名の発音とは異なる地名が生まれることもありました。(中標津町公式サイト「町の紹介~町名」より)

昭和21年に標津村から分村し中標津村を設置し、昭和25年に町制を施行し中標津町となりました。
中標津町には、空港があるため、空港を拠点として、納沙布岬、野付半島、知床など管内の観光地を巡ることができます。夏にはキャンプ、秋はサーモンフィッシング、冬は流氷観光など季節に応じた楽しみ方ができ、商業施設や中小企業なども多く、買い物や食事にも大変便利です。

標津町

「シベツ」の語源はアイヌ語で「サケのいるところ、大川、または本流」の意味です。(標津町公式サイト「町の概況~豊かな森林の恩恵を受け、発展してきた酪農と漁業(抜粋)」より)

明治12年に標津外6ヶ村戸長役場が置かれ、標津町は始まりました。大正12年に二級町村制施行し、標津村となり、昭和33年に町制が施行され、標津町となりました。
標津町では、古くからサケ・マスふ化場が設置され、「育てて獲る漁業」に取り組んできました。その結果国内有数の秋サケの産地となり、何度も漁獲量日本一となっています。聞くところによると、毎年町内の全世帯へ鮭が1尾が無償配布されているそうです。

羅臼町

町名「羅臼」はアイヌ語「ラウシ(獣の骨のある所の意)」から転化したもの。  この地一帯はアイヌの狩猟の地であったためこの名が起こったという。(羅臼町公式サイト「羅臼町の概要~町名の由来」より)

明治34年、標津外6ケ村戸長役場(現在の標津町)から分離・独立し、植別村戸長役場を設置、大正
12年二級町村制が施行され、村名を植別村とし、昭和5年に羅臼村と改称、同36年の町制施行により羅臼町となりました。
羅臼町の水産物は羅臼ブランドともいわれるほど高級感があります。特に鮭児は1万本に1本しか取れないため非常に高価な価格となります。

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