- 十勝岳ジオパークの基本情報
- 十勝岳ジオパークのテーマ
- 十勝岳ジオパークのジオサイト
- グラウンド火口
- スリバチ火口・北向火口
- 中央火口・62火口
- ヌッカクシ火口(安政火口)
- 白金の大正泥流堆積物
- 中央火口丘溶岩の露頭
- 中央火口丘溶岩の岩塊斜面
- グラウンド火口火砕流堆積物
- 富良野川の露頭
- 化物岩の崖錐における風穴
- 草分の大正泥流堆積物
- 日の出の十勝火砕流堆積物(溶結凝灰岩)
- 草分の十勝火砕流堆積物
- 雨月沢火砕流堆積物と美開層の不整合
- 天人峡の御鉢平カルデラ火砕流堆積物
- 波状丘陵
- 吹上温泉
- 白ひげの滝
- 白金不動の滝
- 高根ヶ原
- 平ヶ岳南方湿原
- 凡忠別岳東方湿原
- 忠別岳北西方の岩石なだれ堆積物
- 黄金ヶ原湿原
- 九重ノ滝(ここのえのたき)
- 美瑛火砕流堆積物(溶結凝灰岩)
- 美瑛火砕流堆積物
- 法華ノ滝
- 三段山西側の地すべり地形
- 十勝岳温泉
- 白金温泉
- 瑠辺蘂川とトラシエホロカンベツ川の谷中分水界
- 瑠辺蘂川の玄武岩類
- 二股青葉の変成岩類
- ジェットコースターの路
- 十勝岳ジオパークの生態サイト
- 十勝岳ジオパークの文化サイト
- 十勝岳ジオパークのビュースポット
- こちらの記事も参考にしてください
十勝岳ジオパークの基本情報
2022(令和4)年1月北海道で6番目に日本ジオパークの認定をうけました。ジオパークの範囲は美瑛町と上富良野町の2町にまたがっています。
300万年間つづき、今なお活動を繰り返す火山が、十勝岳連峰を作りました。ここには、溶岩流・火砕流・泥流など噴火の痕跡が数多くあります。
- 問合せ先
- 十勝岳ジオパーク推進協議会
〒071-0292 北海道上川郡美瑛町本町4-6-1 美瑛町役場3F
TEL 0166-76-4004 FAX 0166-46-4005
十勝岳ジオパークの拠点施設
十勝岳火山砂防情報センター(ヴォルガ)
ワイヤーセンサーや振動センサー、監視カメラなどが設置され、それらを集中管理して、十勝岳の火山泥流の発生を24時間体制で監視しています。また、通常は一般にも開放し、十勝岳の火山の記録や全国の火山の事が学習できるようになっています。建物前の広場からは、十勝岳の火口群を見上げることができます。
- 住所
- 北海道上川郡美瑛町白金Google マップ
- 連絡先
- 0166-94-3301
- 開館時間
- 5月~10月 8:30~17:00
- 11月~4月 10:00~16:00
- 休館日
- 5月~10月 無休
11月~4月 火曜日 ・年末年始(12月28日~1月6日)
- 入館料
- 無料
丘のまち郷土学館「美宙」
美瑛町の大地のなりたち、美瑛の郷土や自然、天文について紹介されています。また、真昼の星のほか、月や土星も見ることができます。建物には、再利用された美瑛軟石など、地元の建材が用いられています。
- 住所
- 北海道上川郡美瑛町栄町4丁目1Google マップ
- 連絡先
- 0166-74-6116
- 開館時間
- 10:00~19:00 (入館は18:30まで)
- 休館日
- 火曜日 (祝日の場合はその翌日)、年末年始 (12月31日~1月5日)
- 入館料
- 無料
- 【天文台を利用する場合】
- 高校生以上 200円(団体160円)
- ※団体は10名以上
- ※美瑛町民、美瑛高校生、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方は無料。
上富良野町郷土館
郷土館の建物は、旧上富良野村役場庁舎をモデルに建設されています。上富良野町の大地の成り立ちや、開拓の歴史、十勝岳の災害史などの資料をテーマ別に展示しています。
- 住所
- 〒071-0541 北海道空知郡上富良野町富町1丁目3番30号
- 連絡先
- 0167-45-3158
- 開館時間
- 9:00~16:00
- 開館日
- 【4月1日~10月31日】
火曜日~日曜日
※4月のみ日曜日も休館しています。
【11月1日から3月31日】
土曜日、日曜日、祝日(年末年始除く)
- 休館日
- 【4月1日~10月31日】
月曜日(祝日の場合は開館)
4月のみ日曜日も休館
【11月1日から3月31日】
祝日を除く平日
- 入館料
- 無料
十勝岳ジオパークのテーマ
「丘と火山がおりなす彩り」
およそ200万年の間の、大規模火山噴火や火山活動によって、雄大で美しい自然や貴重な地質がつくられてきました。
そして十勝岳ジオパークには3つのジオストーリーがあり、それぞれにテーマがあります。
北海道の屋根 十勝岳ものがたり(活火山十勝岳)
この地域では、200万年前から何度か破局的噴火*1を繰り返していました。そして、その最後の破局的噴火は、現在の十勝三股盆地のあたりで50万年前に起こりました。十勝岳を含む大雪十勝火山群は、火砕流噴火の後にできあがった火山列で、谷の刻まれ方が少なく、それ以前にできた初期の火山体は下に埋もれています。
3,500年前以前の十勝岳火山の噴火活動は、噴出物の多くがその後の噴出物の下に埋没しているため詳細には把握できません。ただ、この火山群周辺の山は成層火山であるのに対し、十勝岳は地形上のピークは溶岩ドームとなっています。
3,500年前以後の十勝岳の火山活動では、火口の位置が一定ではなく、噴火ごとに変わることが特徴の一つです。
十勝岳では、約3,500年前と約2,200年前に山麓まで達する火砕流が発生しています。また、溶岩流を出す噴火は繰り返し起こっています。これらのような現象は、将来も起こりうる可能性があります。
十勝岳の火山噴火が最初に古文書などに記録として残されるようになったのは1857年からで、その後十勝岳は、30~40年おきに顕著な噴火を起こしています。
1857年の噴火
松田市太郎と松浦武四郎による文献に若干の記載があります。松田市太郎は「山半腹にして火脈燃立て黒烟刺上るを見る」という記載があり、松浦武四郎は「山半腹にして火脈燃立て黒烟天を刺上るを見る」と記述しています。
1887年ころの噴火
1887年頃の噴火活動を伝える記録は、今のところ大日方伝三による記述のみですが、「ケンルニ(十勝岳のこと)山頂に大噴火あり周囲凡半里にして常に黒烟を噴出する事甚だし。是れ石狩河畔に於て到処望見せる所にして年々大噴出を為す事数回に及び、時として忠別近傍迄灰を降らすことありと云う」と報告しています。
1926年の噴火
1923年ごろから噴気活動が激しくなり、1926年5月24日、十勝岳が噴火を起こし、中央火口丘の北西部が大崩壊し、北西に開く馬蹄形の爆裂火口が開きました。崩壊物は、高温の岩屑なだれとなり、わずか25分あまりで火口から25kmの富良野原野まで泥流が到達しました。この噴火で、死者・行方不明144人、建物372棟、家畜68頭のほか、山林耕地などにも大きな被害をもたらしました。その3か月半後の9月8日に再爆発があり、火口付近で2人が行方不明となるなど、1928年末まで、この火口で小噴火がときどき起きました。
被災直後から、約2.5㎞の区間が不通となった鉄道は4日後に復旧するなど、迅速な救護・復旧活動が行われましたが、泥流堆積物を除去したり、客土を行うなどの農地の本格的な復旧には、8年の年月がかかりました。
1962年の噴火
1962年十勝岳噴火は、噴煙高度が1万3,000mに達した爆発力の極めて強い、20世紀に我が国で発生した噴火の中で、最大級の爆発的噴火の一つでした。
1952年ごろから、十勝岳は噴気活動が活発化し、1962年に入ると、4月23日に十勝沖地震(マグニュード7.0)が発生し、十勝岳では強震のため大正火口内で落石が起こり、噴気活動もさらに激しくなりました。6月下旬になると、地震回数が急速に増加し始め、大正火口の周辺で亀裂の開口、落石と、1926年噴火の直前と似た現象が起き始めました。
6月29日22時過ぎ、グラウンド火口西壁沿いで噴火が始まり、大正火口の北側にあった硫黄鉱山宿舎に多数の放出岩塊が落下し、鉱員4人死亡、1人行方不明、残り11人が負傷しました。
翌30日午前2時45分に2回日の噴火が起こりました。噴煙の頂部は1万2000mの高さまで達し、火山灰は東方へ流され、北海道東部一帯は、灰褐色の火山灰の雲におおわれ、降灰にみまわれたが、火山灰は中部千島方面まで及んでいることが分かっています。
1962年の噴火は、短期間の噴火で終わったことと、非常に多くの火山灰を持続的に放出したことが特徴となっています。
1988年~1989年の小噴火
火山性地震が1988年9月ごろから増加し始め、12月16日早朝に、最初の噴火が発生しました。続いて、12月18日再び爆発があり、12月19日の夜、3回目の小噴火が発生。さらに、この爆発では小規模な火砕流が発生し、火砕サージ7を伴って斜面を流下しました。噴火は、翌1989年3月5日まで合計21回発生し、うち数回は火砕流・火砕サージを伴うものでした。しかし、これらの噴火はいずれも小規模で、懸念された融雪泥流の発生も免れました。
大地に育まれた火山と共生する美しい丘のまち(火砕流の丘)
美瑛から富良野の大地は、大規模火砕流が何度も発生したことで、火山灰や軽石によっておおわれ、繰り返す気候変化、森林の生命力、そして、130年ほど前からはじまった開拓民による農耕によって、美しい丘の風景が出来上がりました。
十勝岳泥流のつめ痕に北の大地を切り拓く(泥流からの復興)
火山災害と復興を伝える三浦綾子の小説
1926 年に発生した十勝岳噴火に伴う融雪型火山泥流は、144 名もの犠牲者を出し、多くの農地を埋め尽くしました。
作家の三浦綾子さんは、1926年5月24日の十勝岳噴火とそれに伴う火山泥流にまつわる物語を「泥流地帯」「続・泥流地帯」のストーリーとともに多くの人に伝えています。
地域防災計画の策定と緊急避難図の作成
十勝岳は、30~40年程度の間隔で噴火が繰り返され、その中でも1926年の噴火では、144人にも及ぶ犠牲者を出すという大災害に見舞われ、自治体にとって火山防災対策は、重要な課題でした。
そこで、十勝岳噴火災害のほか、地震、火災等の災害時において、住民が緊急時に適切、的確な対応が図れるよう、泥流危険区域、避難場所、避難経路、非常持ち出し品、災害通報等、防災に関する知識を記載した、「緊急避難図」を作成することにしました。
そして、1988年の十勝岳の噴火時には、全戸に緊急避難図を配布していたことで、この図面に基づいた防災対応が実施されました。
十勝岳ジオパークのジオサイト
十勝岳ジオパークでは、大地のなりたち(地質・地形)を実感できる場所を「ジオサイト」に指定しています。十勝岳ジオパークエリア内には、34のジオサイトと19の見どころがあります。見どころのうち3つは拠点施設となっています。
グラウンド火口
十勝岳で現在認められる最大の火口で、十勝岳北西山腹に形成された直径600mの火口です。グラウンド火口では望岳橋溶岩を噴出したのち、約4700年前と約3300年前に火砕流が発生、2 回の火砕流噴火で形成された2つの火口が接合して、現在のグラウンド火口が形作られました。最近1万年間で最大規模の火山活動を発生させた火口であるグラウンド火口は登山道からも望むことができます。
- 所在地
- 北海道上川郡美瑛町白金
- アクセス
- 道北バス「白金温泉」停留所下車後、十勝岳望岳台防災シェルターまで5.1kmは公共交通機関はありません。
美瑛駅から十勝岳望岳台防災シェルターまで、車で31分 (25.1km)。十勝岳望岳台防災シェルターに駐車場あります。
十勝岳望岳台防災シェルターからは登山道となります。 - 備考
- 最寄りのトイレは、登山口である十勝岳望岳台防災シェルターとなります。
- 管理関係
- 所有者・管理者は林野庁
- 注意情報
- 国立公園内により一般の立ち入りは規制されているため、火口内への立ち入りは専門家の同行と特別な許可が必要です。
- 周辺で噴気活動が盛んで、火山ガスや、突発的な火山活動による噴石に注意が必要です。
- 火口壁の崩壊による落石の可能性があり、火口底に下りる場合は滑落に注意が必要です。
- 基本的には遠方の登山道からの観察となります。
スリバチ火口・北向火口
スリバチ火口と北向火口は、1000~500年前ころに、グラウンド火口の北側であいついだ噴火により形成された火口群です。スリバチ火口は1000年前にはすでに形成され、北向火口はさらにその後の火山活動で形成されています。
白金模範牧場760m付近からスリバチ火口・北向火口が観察できます。
- 所在地
- 北海道上川郡美瑛町白金
白金模範牧場760m付近(おおよその場所です)
- アクセス
- 道北バス「白金温泉」停留所下車後、十勝岳望岳台防災シェルターまで5.1kmは公共交通機関はありません。
美瑛駅から十勝岳望岳台防災シェルターまで、車で31分 (25.1km)。十勝岳望岳台防災シェルターに駐車場あります。
十勝岳望岳台防災シェルターからは登山道となります。 - 備考
- 最寄りのトイレは、登山口である十勝岳望岳台。駐車場についても同様。
- 管理関係
- 所有者・管理者は林野庁
- 注意情報
- 国立公園内により一般の立ち入りは規制されているため、火口内への立ち入りは専門家の同行と特別な許可が必要です。
- 周辺で噴気活動が盛んで、火山ガスや、突発的な火山活動による噴石に注意が必要です。
- 火口壁の崩壊による落石の可能性があり、火口底に下りる場合は滑落に注意が必要です。
- 基本的には遠方の登山道からの観察となります。
中央火口・62火口
20世紀中に、3回の火山活動があった火口群です。中央火口は約500年前の爆発的噴火で形成され、1926年の噴火では中央火口内部に大正火口を形成、1962年噴火および1988~1989年の噴火は、62火口群で発生しました。活発な地熱活動、噴気活動が現在も継続しているため、十勝岳の火山活動モニタリングが重点的に行われています。
- 所在地
- 〒071-0579 北海道空知郡上富良野町吹上
- アクセス
- 道北バス「白金温泉」停留所下車後、十勝岳望岳台防災シェルターまで5.1kmは公共交通機関はありません。
美瑛駅から十勝岳望岳台防災シェルターまで、車で31分 (25.1km)。十勝岳望岳台防災シェルターに駐車場あります。
十勝岳望岳台防災シェルターからは登山道となります。 - 備考
- 最寄りのトイレは、登山口である十勝岳望岳台防災シェルター。
- 管理関係
- 所有者・管理者は林野庁
- 注意情報
- 現在も活動が活発な火口であり、一般的なジオツアーでも見学することはできません。
- 基本的には遠方の登山道からの観察となります。
ヌッカクシ火口(安政火口)
十勝岳温泉から徒歩約30分のヌッカクシ富良野川の最上流部にある、三段山と上ホロカメットク山、上富良野岳に囲まれた馬蹄形の火口です。大小無数の噴気孔から多量の噴気を上げ、火口の中には簡単にアクセスできます。現在みられる「火口」地形は、上ホロカメットク山北西に存在した火口が侵食や崩壊によって拡大した地形だと考えられます。火口内の登山道のみ立入可能です。
十勝岳温泉は、ヌッカクシ火口の火山活動により温泉の温度や成分が変化するようです。
- 所在地
- 〒071-0579 北海道空知郡上富良野町吹上
十勝岳温泉登山口
- アクセス
- 上富良野町営バス「十勝岳温泉凌雲閣」停留所下車、十勝岳温泉登山口から登山道。
- 上富良野駅から十勝岳温泉まで、車で25分(19km)。
- 備考
- 最寄りのトイレは、登山口である十勝岳温泉登山口となります。十勝岳温泉登山口には駐車場もあります。
- 管理関係
- 所有者・管理者は林野庁
- 注意情報
- 周辺で噴気活動が盛んであり、火山ガスに注意が必要です。火口が近いため、突発的な火山活動による噴石に注意が必要で、十勝岳温泉地域まで被害が出る可能性がある。
- 火口壁の崩壊による落石・滑落に注意が必要。
- 登山道から外れないようマナーを守って登山をお願いします。
白金の大正泥流堆積物
十勝岳望岳台防災シェルター周辺の登山道ぞいでは、十勝岳の噴火により削られた、古い火山噴出物(グラウンド火口火砕流堆積物や中央火口丘溶岩)と、その上に十勝岳の噴火により発生した大正泥流の堆積物がうすくおおっている様子が観察できます。この付近で見られる大正泥流堆積物中には熱水変質した白色の岩片を多く含むのが特徴です。
- 所在地
- 北海道上川郡美瑛町白金
- アクセス
- 道北バス「白金温泉」停留所下車後、十勝岳望岳台防災シェルターまで5.1kmは公共交通機関はありません。
- 美瑛駅から十勝岳望岳台防災シェルターまで、車で31分 (25.1km)。十勝岳望岳台防災シェルターに駐車場あります。
- 望岳台からは登山道となります。
- 備考
- 最寄りのトイレは、登山口である十勝岳望岳台防災シェルターとなります。十勝岳望岳台防災シェルターには駐車場もあります。
- 管理関係
- 所有者・管理者は林野庁
- 注意情報
- 落石・滑落に注意してください。
- 過去に火砕流や泥流が流下した範囲であるため、十勝岳の火山活動状況について注意する必要があります。
- 登山道から外れないようマナーを守って登山をお願いします。
中央火口丘溶岩の露頭
中央火口丘溶岩は中央火口から噴出した玄武岩質安山岩溶岩で、約500年前に噴出した、最も新しい溶岩です。登山道沿いの標高900~1000m付近の、この露頭では中央火口丘溶岩の断面を観察でき、中央火口丘溶岩に覆われる堆積物も観察できます。
- 所在地
- 〒071-0579 北海道空知郡上富良野町吹上
- アクセス
- 道北バス「白金温泉」停留所下車後、望岳台まで5.1kmは公共交通機関はありません。
- 美瑛駅から望岳台まで、車で31分 (25.1km)。十勝岳望岳台防災シェルターに駐車場あります。
- 十勝岳望岳台防災シェルターからは登山道となります。
- 備考
- 最寄りのトイレは、登山口である十勝岳望岳台防災シェルターとなります。
- 管理関係
- 所有者・管理者は林野庁
- 注意情報
- 落石・滑落に注意してください。
過去に火砕流や泥流が流下した範囲であるため、十勝岳の火山活動状況について注意する必要があります。
登山道から外れないようマナーを守って登山をお願いします。
中央火口丘溶岩の岩塊斜面
中央火口丘溶岩の岩塊斜面は、約500年前の噴火で作られた中央火口から噴出し、望岳台付近まで流下した溶岩流でできた斜面で、クリンカーと呼ばれる表面に刺をもった岩塊で覆われた玄武岩溶岩いわゆるアア溶岩の特徴を示しています。また、エゾナキウサギが生息していることから、風穴になっている可能性もあると考えられます。
- 所在地
- 〒071-0235 北海道上川郡美瑛町白金
- アクセス
- 道北バス「白金温泉」停留所下車後、望岳台まで5.1kmは公共交通機関はありません。
- 美瑛駅から望岳台まで、車で31分 (25.1km)。十勝岳望岳台防災シェルターに駐車場あります。
- 十勝岳望岳台防災シェルターからは登山道となります。
- 備考
- 最寄りのトイレは、登山口である十勝岳望岳台防災シェルターとなります。
- 管理関係
- 所有者・管理者は林野庁
- 注意情報
- 落石・滑落に注意してください。
過去に火砕流や泥流が流下した範囲であるため、十勝岳の火山活動状況について注意する必要があります。
登山道から外れないようマナーを守って登山をお願いします。
グラウンド火口火砕流堆積物
約3300年前にグラウンド火口から噴出した、火砕流堆積物で、大きく2つの層に分かれていますが、この2つは連続して噴出したと考えられます。この火砕流は白金温泉まで流下しており、十勝岳における過去1万年間で最大のものだったようです。
- 所在地
- 〒071-0579 北海道空知郡上富良野町吹上
- アクセス
- 道北バス「白金温泉」停留所下車後、望岳台まで5.1kmは公共交通機関はありません。
- 美瑛駅から望岳台まで、車で31分 (25.1km)。十勝岳望岳台防災シェルターに駐車場あります。
- 十勝岳望岳台防災シェルターからは登山道となります。
- 備考
- 最寄りのトイレは、登山口である十勝岳望岳台防災シェルターとなります。
- 管理関係
- 所有者・管理者は林野庁
- 注意情報
- 落石・滑落に注意してください。
過去に火砕流や泥流が流下した範囲であるため、十勝岳の火山活動状況について注意する必要があります。
登山道から外れないようマナーを守って登山をお願いします。
富良野川の露頭
富良野川の谷沿いには、十勝岳の火山活動に伴う噴出物や平ヶ岳火山の噴出物(約25~17万年前)が露出しています。土石流の発生は今後も予想され、国土交通省北海道開発局や北海道によって、ワイヤーセンサーが設置されセンサーが切れると様々な機関に情報が伝わるようになっています。
- 所在地
- 〒071-0579 北海道空知郡上富良野町吹上
- アクセス
- 上富良野町営バス十勝岳温泉行きで上富良野駅前から約40分「吹上保養センター白銀荘」下車、吹上温泉登山口から登山。
- JR上富良野駅から18.9km(車で24分)。
- 備考
- 最寄りのトイレは、登山口である吹上温泉登山口となります。
- 管理関係
- 所有者・管理者は林野庁
- 注意情報
- 落石・滑落に注意してください。
富良野川の河川状況や土石流に留意する必要があります。
化物岩の崖錐における風穴
「化物岩」は、約6万年前に噴出した上ホロカメットク溶岩類からなる切り立った崖で、岩の下は「崖錐(がいすい)」*2という地形になっています。化物岩直下の空隙中の空気は、地中の冷熱により冷却されて下方へ移動し、下の穴から冷気が吹き出すという風穴が形成され、エゾナキウサギが生息しています。崖錐の末端に登山道はありますが、崖錐部分は浸食が進んでいるため危険です。
- 所在地
- 〒071-0579 北海道空知郡上富良野町吹上
十勝岳温泉登山口
- アクセス
- 上富良野町営バス「十勝岳温泉凌雲閣」停留所下車、十勝岳温泉登山口から登山道。
- 上富良野駅から十勝岳温泉まで、車で25分(19km)。
- 備考
- 最寄りのトイレは、十勝岳温泉登山道入り口となります。
- 管理関係
- 所有者・管理者は林野庁
- 注意情報
- 崖錐のため落石に注意が必要です。
- 火口が近いため、突発的な火山活動による噴石に注意が必要です。
草分の大正泥流堆積物
1926年の十勝岳の噴火により発生した大正泥流は富良野川の谷出口から二手に分かれ、一つは北海道旅客鉄道の富良野線を乗り越えて西側へ、もう一つは富良野線に沿うような形で東側を流下しました。この地点は、東側を流下した泥流によるものです。ここでは、泥流災害後に農地復興のために入れられた土の層(客土)、1926年大正泥流の地層(砂利を含んだ地層)、上富良野で農耕が始まって以来の30年間(1897~1926年)の耕作土の層(黒土)が確認できます。
- 所在地
- 〒071-0549 北海道空知郡上富良野町北町1丁目
- アクセス
- JR富良野線「上富良野」駅下車、徒歩18分 (1.4km)位。
- 道道291号線脇の畑の畦。
- 備考
- 大正泥流を表す杭がうたれています。
- 管理関係
- 私有地のため管理は所有者となります。
- 注意情報
- 交通量が多い道路脇に位置しています。
日の出の十勝火砕流堆積物(溶結凝灰岩)
約125万年前に十勝カルデラから噴出した大規模火砕流堆積物です。噴火直後はマグマの熱によって岩石がとけた状態で、それが冷えて固まり、また、堆積物自体の重さによって押し固められることによって、溶結凝灰岩になりました。
- 所在地
- 〒071-0521 北海道空知郡上富良野町第二安井牧場
- アクセス
- JR富良野線「上富良野」駅下車後5.4km、公共交通機関はありません。
- 上富良野駅から、車で9分。駐車場はありませんが道路わきに駐車可能です。
- 備考
- 車内からでも見学が可能です。
- 管理関係
- 上富良野町の公有地となっています。
- 注意情報
- 滑落・落石に注意が必要です。
草分の十勝火砕流堆積物
十勝火砕流は、今から125~146万年ころ、北海道中部であいついで発生した大規模火砕流のひとつで、富良野盆地から十勝平野北部に分布します。
この地点は、美瑛~富良野に広がる波状丘陵を削って道路が作られているため、丘の中の火砕流堆積物を確認できます。
- 所在地
- 〒071-0506 北海道空知郡上富良野町西6線北31号
- アクセス
- JR富良野線「上富良野」駅下車後、5.4kmは公共交通機関はありません。
- 上富良野駅から、車で9分程度です。道路脇に駐車可能です。
- 備考
- 車内からでも見学が可能です。自由に立ち入りできます。
- 管理関係
- 上富良野町の公有地です。
- 注意情報
- 滑落・落石に注意が必要です。
雨月沢火砕流堆積物と美開層の不整合
美瑛町西部の留辺蘂川の河床に、約1600万~1200万年前の浅い海の堆積物(美開層)を、約280万年前の雨月沢火砕流堆積物が不整合*3で覆っています。
「美開層」は、浅海性の泥、砂、一部礫よりなる堆積物で、浅海性軟体動物化石(主に二枚貝)が含まれています。暖かい海に生息する貝が多いことから、当時のこの地域まで暖流が流れこんでいたと推定されます。
「雨月沢火砕流堆積物」は、美瑛~旭川付近および新得町の山間部で見つかっている火砕流堆積物です。十勝火砕流堆積物と同様に、北海道中央部(現在の十勝岳~オプタテシケ山付近)にかつて存在した火山が噴火して発生した火砕流堆積物と考えられます。
- 所在地
- 〒071-0478 美瑛町字瑠辺蘂
- アクセス
- JR富良野線「美馬牛」駅下車後、8.7kmは公共交通機関ありません。
- 美馬牛駅から、車で11分。車数台分のスペースあります。
- 備考
- 自由に立ち入ることができますが、川ぞいにあたるため、雪や雨などの天候や積雪などにより観察できないこともあります。
- 管理関係
- 所有者・管理者は北海道
- 注意情報
- 流水に流されないように注意が必要です。また、岩など苔などがあり、滑りやすいので転倒などに注意してください。
天人峡の御鉢平カルデラ火砕流堆積物
美瑛町と東川町の境界を流れる忠別川の上流部、忠別湖から天人峡温泉にかけて、「溶結凝灰岩」が連続しています。この「溶結凝灰岩」は、大雪火山群における約110万年間の火山活動で最大規模の噴火である、大雪山御鉢平カルデラにおける約3万年前の火山活動のときに発生した火砕流の堆積物です。
立入はできませんので駐車場から見るのみとなります。
- 所在地
- 〒071-1474 北海道上川郡美瑛町字天人峡
- アクセス
- 公共交通機関はありません
- 宿泊施設利用の場合、旭川駅から送迎バスが有ります
- 北美瑛駅から、車で30分 (28.5km)
- 備考
- 天人峡は東川町との境界部になりますがジオサイトは美瑛町のみとなります
- 管理関係
- 所有者・管理者は林野庁
- 注意情報
- 川沿いの露頭のため増水に注意する必要がある。
波状丘陵
約200万年前の美瑛火砕流堆積物と約125万年前の十勝火砕流堆積物によってできた丘陵地形です。火砕流堆積物堆積時には平坦な火砕流台地になっていたと考えられますが、長い年月をかけて浸食がすすみ、現在のような波状丘陵になったと考えられます。北海道では、土や岩石の中に水が含まれていると、冬に凍りついたときに体積が増え、土や岩石の中にひび割れができます。この氷がとけると、ひび割れにそって土や岩がくずれやすくなります。このような凍結融解作用を繰り返すことで、岩石が少しずつ細かくなり、地形がなだらかになるのです。とくに、過去100~200万年の間には、氷河期いう、今より寒い時代が何度も来ているので、凍結融解作用も激しく繰り返されたのでしょう。
- 所在地
- 〒071-0473 北海道上川郡美瑛町新星
- アクセス
- 公共交通機関ありませんが、 人気のスポットを効率よくバスで周遊することができる「美遊バス(旧ツインクルバス美瑛号)」があります。
- 美瑛駅から北西の丘まで、車で7分 (2.7km)
- 日の出公園まで、JR富良野線「上富良野」駅下車、徒歩15分 (1.2km)
- 備考
- 北西の丘展望公園、新栄の丘展望公園、三愛の丘展望公園、日の出公園ラベンダー園、千望峠(ビュースポット)
- 管理関係
- 大部分が私有地のため管理は所有者となります。
- 注意情報
- 路上駐車をひかえてください。 展望台や各スポットによっては公共駐車場もあります。
- 農地・私有地・未舗装道路へは入ることができません。
吹上温泉
吹上温泉は、1902年に発見された自噴の温泉で、「ベンガラ温泉」「吹上温泉」「白銀荘源泉」の3つの源泉があり、3つの源泉はコンクリートや建物で保護されています。ベンガラ温泉は白銀荘の敷地南東部に湧出しており、白銀荘の浴用に使用されています。吹上温泉はかつて存在した温泉宿舎の浴用に使用されていたもので、現在は浴室のみ残され、吹上露天の湯となっています。白銀荘源泉は白銀荘の南に存在しており、かつては白銀荘の浴用に活用されていましたが、現在は利用されていません。吹上温泉の温泉形成には、十勝岳の熱活動の影響をうけていると考えられ、火山活動によって成分や温度が変化しています。
- 所在地
- 〒071-0579 北海道空知郡上富良野町吹上温泉
- アクセス
- 上富良野町営バス「吹上いこいの広場」停留所下車すぐ
- 備考
- 入浴出来ます。
- 管理関係
- 所有は林野庁で管理は上富良野町となっています(貸し付け)。
- 注意情報
- 源泉までの道のりでは、滑落に注意する必要があります。
白ひげの滝
平ヶ岳火山起源の17~25万年前の溶岩と、それに覆われる土石流堆積物の間から、十勝岳の地下水が湧き出して滝となっていて、その様が白いひげのようなためこのような名前が付いたようです。
- 所在地
- 〒071-0235 北海道上川郡美瑛町白金
ブルーリバー橋
- アクセス
- 道北バス「白金温泉」停留所下車、徒歩2分 (130m)
- 備考
- 駐車場およびトイレは白金観光案内所にあります。
- 管理関係
- 林野庁所有、管理は国土交通省
- 注意情報
- 橋の上からの観察することをお勧めします。ただし、橋から落下しないように注意してください。
- 橋の下へはツアーに参加する必要があります。
- 過去に火砕流が流下しているため、十勝岳の火山活動にも注意してください。
白金不動の滝
十勝岳の伏流水が湧き水となって地表面を流れる川となり、「十勝カルデラ」起源の美瑛火砕流堆積物である溶結凝灰岩は美瑛川によって削られ、いくつかの段差ができました。この段差の上を流れているのが「白金不動の滝」です。
- 所在地
- 〒071-0235 北海道上川郡美瑛町白金
- アクセス
- 道北バス「不動の滝」停留所下車すぐ
- 備考
- 道道966号線沿いの路肩に駐車スペースあります。
- 管理関係
- 林野庁所有、管理は美瑛町
- 注意情報
- 滑落に注意が必要。
高根ヶ原
大雪山の白雲岳と平ヶ岳の間の、標高1700~1800mに広がるなだらかな斜面が「高根ヶ原」です。高根ヶ原は森林限界よりも高い位置にあり、岩石や砂礫が露出し、冬には強い西風があたるため雪は飛ばされ、積雪が少なく、1メートルをこえる深さまで凍土が形成されます。
- 所在地
- 〒071-0353 北海道上川郡美瑛町Google マップ
- アクセス
- 公共交通機関なし
- 天人峡、層雲峡等から宿泊を伴う登山
- 備考
- 山中での宿泊を伴う本格的な登山となります。
- 管理関係
- 所有者・管理者は林野庁
- 注意情報
- 登山の専門知識等が必要です。
平ヶ岳南方湿原
小平ヶ岳の南約600メートル、標高1710~1730mの稜線ににある湿原で、わが国で初めて泥炭地に発達するパルサが発見されています。パルサは永久凍土の丘状の地形で、日本では大雪山だけにその存在が知られています。
- 所在地
- 〒071-0353 北海道上川郡美瑛町俵真布Google マップ
- アクセス
- 公共交通機関なし
- 天人峡、層雲峡等から宿泊を伴う登山
- 備考
- 山中での宿泊を伴う本格的な登山となります。
- 管理関係
- 所有者・管理者は林野庁
- 注意情報
- 登山の専門知識等が必要です。
凡忠別岳東方湿原
大雪山でも最初期に形成された湿原です。湿原の西側の凡忠別岳東側斜面は、積雪量が多く、夏期まで残雪があることから、植生が発達せず岩塊斜面となっています。
- 所在地
- 〒071-0353 北海道上川郡美瑛町俵真布Google マップ
- アクセス
- 公共交通機関なし
- 天人峡、層雲峡等から宿泊を伴う登山
- 備考
- 山中での宿泊を伴う本格的な登山となります。
- 管理関係
- 所有者・管理者は林野庁
- 注意情報
- 登山の専門知識等が必要です。
忠別岳北西方の岩石なだれ堆積物
大規模な岩石なだれ堆積物。堆積物は主に安山岩質の溶岩で構成され、樽前aテフラと考えられる火山灰が存在することから、数百年前に形成されたようです。
- 所在地
- 〒071-0353 北海道上川郡美瑛町俵真布Google マップ
- アクセス
- 公共交通機関なし
- 天人峡、層雲峡等から宿泊を伴う登山
- 備考
- 山中での宿泊を伴う本格的な登山となります。
- 管理関係
- 所有者・管理者は林野庁
- 注意情報
- 登山の専門知識等が必要です。
黄金ヶ原湿原
黄金ヶ原火山の最後の噴出物である、約70万年前の“平坦面溶岩”と同様の盾状火山に似た地形的特徴をもつ三川台溶岩類を基盤とする湿原です。
- 所在地
- 〒071-0353 北海道上川郡美瑛町俵真布Google マップ
- アクセス
- 公共交通機関なし
- 天人峡、層雲峡等から宿泊を伴う登山
- 備考
- 山中での宿泊を伴う本格的な登山となります。
- 管理関係
- 所有者・管理者は林野庁
- 注意情報
- 登山の専門知識等が必要です。
九重ノ滝(ここのえのたき)
九重ノ滝は、十勝岳温泉の南側、三峰山沢の上流にあります。およそ25万年前の火山噴火でできた岩石の上を流れています。この岩は「デイサイト」という種類の岩石でできていて、十勝岳連峰ではほとんどが安山岩または玄武岩でできているので、ここでみられるデイサイトは珍しいものです。
- 所在地
- 〒071-0579 北海道空知郡上富良野町Google マップ
- アクセス
- 上富良野町営バス「翁公園前」停留所下車後、登山道30分
- 備考
- 富良野思惟林脇の駐車場(町有地)
- Google マップ
- 管理関係
- 所有者・管理者は林野庁
- 注意情報
- 濡れても良い靴が必要。
- ヒグマの目撃情報が多く、熊対策が必要。
- 登山道から外れないようマナーを守って登山をお願いします。
美瑛火砕流堆積物(溶結凝灰岩)
美瑛火砕流堆積物の高さ約20mの露頭となっています。美瑛火砕流堆積物のなかには、噴出年代の異なる複数の火砕流堆積物が存在すると思われます。この採石場でかつて採掘した美瑛軟石が再利用され、美瑛町の街並みをつくっています(現在採掘は行われていません)。
- 所在地
- 〒071-0216 北海道上川郡美瑛町大村Google マップ
- アクセス
- JR美瑛駅より車で5分
- 備考
- 採石場は私有地ですが、採石場と民家の間に美瑛町の町有地があります。(GOOGLEマップのリンク地点辺りは町有地となります。)
- 管理関係
- 所有者・管理者は美瑛町
- 注意情報
- 私有地は立入不可です。
美瑛火砕流堆積物
美瑛火砕流堆積物のなかには、噴出年代の異なる複数の火砕流堆積物が存在すると思われます。この露頭の火砕流堆積物は、70~80万年前のものと思われます。
- 所在地
- 〒071-0261 北海道上川郡美瑛町旭Google マップ
- アクセス
- 美瑛駅から車で約20分
- 備考
- 道路わきに駐車スペースあります
- 管理関係
- 私有地
- 注意情報
- 私有地ですが立入は可能です
法華ノ滝
上富良野町を流れるヌッカクシ富良野川の上流にある落差20mの滝で、滝周辺の岩石の表面には、温泉成分由来と考えられる黄色の結晶が付着しています。
- 所在地
- 〒071-0579 北海道空知郡上富良野町吹上Google マップ
- アクセス
- JR上富良野駅から町営バスで41分、カミホロ荘で下車、徒歩約30分。
- 備考
- 登山に慣れている人なら難しい道ではないようですが、道が整備されているわけではないようす。
- 管理関係
- 所有者・管理者は林野庁
- 注意情報
- 滑落に注意が必要。
三段山西側の地すべり地形
三段山火山噴出物で発生した地すべり地形。大規模な崩落の発生により、一時期通行止めになっていましたが、現在は上ることができます。ただ、近年も落石の痕跡があるため通行には十分注意して下さい。登山ルートから外れないようにしてください。
- 所在地
- 〒071-0579 北海道空知郡上富良野町吹上Google マップ
- アクセス
- 上富良野町営バス十勝岳温泉行きで上富良野駅前から約40分、終点凌雲閣前下車、十勝岳温泉登山口から登山
- 備考
- 登山道です
- 管理関係
- 所有者・管理者は林野庁
- 注意情報
- 滑落に注意が必要。
十勝岳温泉
三段山の中腹にあり、北海道で最高所の温泉地です。三段山の登山口としても利用され、ここから登山道が伸びています。
十勝岳温泉地域の温泉はヌッカクシ火口の熱で生成され、1988~89年の噴火以降、ヌッカクシ火口の熱活動は低下傾向で、凌雲閣泉源や翁温泉での泉温低下や成分濃度の低下はその傾向を反映していると考えられています。
- 所在地
- 〒071-0500 北海道空知郡上富良野町 十勝岳温泉Google マップ
- アクセス
- 上富良野町営バス「十勝岳温泉凌雲閣」停留所下車
- 備考
- 三段山の登山口となっています。
- 管理関係
- 所有者・管理者は環境省
- 注意情報
- 源泉までは急崖や川沿いを通るため、滑落や落石に注意が必要です。
白金温泉
現在の白金温泉付近には、かつて「畠山温泉」がありましたが、十勝岳大爆発により泥流に呑まれ消失してしまいました。
1950年、当時の美瑛町長だった鴻上覚一氏が苦難の末に掘削に成功し、町営ホテル一軒のみで始まりました。この時鴻上覚一氏が「この湯は地底から沸いたプラチナ(白金)ともいうべき尊いもの」と語ったのを素に命名されました。
1988~89年の噴火後、火山防災のために道路の付け替えや河川改修が行われ、災害対策として作られた流路工は、普段は温泉街の真ん中をつらぬく公園となっています。
- 所在地
- 〒071-0235 北海道上川郡美瑛町白金Google マップ
白金温泉観光組合
- アクセス
- 道北バス「白金温泉」停留所下車
- 備考
- びえい白金温泉観光組合
- 電話:0166-94-3025
- 管理関係
- 所有者・管理者は林野庁
- 注意情報
- 滑落に注意が必要。
瑠辺蘂川とトラシエホロカンベツ川の谷中分水界
瑠辺蘂川支流とトラシエホロカンベツ川の谷中分水界は、本流が北向き、支流が南向きとなっているようです。
- 所在地
- 〒071-0515 北海道空知郡上富良野町西15線北33号Google マップ
瑠辺蘂川の玄武岩類
ジュラ紀後期の遠洋底に噴出した玄武岩溶岩で、プレートの移動によって大陸縁辺部まで運搬されてきました。
- 所在地
- 〒071-0477 北海道上川郡美瑛町二股Google マップ
二股青葉の変成岩類
プレート沈み込み帯で形成された神居古潭コンプレックスに属する変成岩類と、空知層群下部の玄武岩類が見られる。
- 所在地
- 〒071-0477 北海道上川郡美瑛町二股Google マップ
ジェットコースターの路
上記最後の3つのジオサイト「瑠辺蘂川とトラシエホロカンベツ川の谷中分水界」「瑠辺蘂川の玄武岩類」「二股青葉の変成岩類」については、詳しい情報はわかりませんでしたが、ジェットコースターの道近くにあるようです。
十勝岳ジオパークの生態サイト
白樺街道沿いの林(白樺街道)
道の駅びえい「白金ビルケ」前から白金温泉方面へ向かう道道966号沿いに約4kmにわたって続く白樺並木。白樺の平均寿命は80年ほどで、近年は寿命を迎えたシラカンバとダケカンバの倒木が相次いでいます。そして次の世代を担うマツが育ち始め、今後はマツ林になると予想され、白樺街道という名前が不適当になることが予想されます。しかし、自然状態における植生の変化であるため、人為的にシラカバを植え直すなど植生に手を加えることはしない方針です。
※林沿いの遊歩道脇は植樹されたシラカバです。
- 場所
- 〒071-0235 北海道上川郡美瑛町白金 不動の滝
- 駐車場
- 路上に停めることができます
- その他
- 道北バス「不動の滝」停留所下車
小松原原生林
白金温泉地区の「国立大雪青少年交流の家」の北東部に位置し、周辺の自然休養林を含め周回の遊歩道が設置されています。エゾマツ、アカエゾマツ、トドマツの針葉樹を主体に、ドロノキ、ダケカンバ等の広葉樹が混交する天然林で、エゾシカ、ヒグマ、エゾリス、ナキウサギなどの野生動物の生息域でもあります。
場所
- 〒071-0235 北海道上川郡美瑛町白金
- 駐車場
- 路肩に駐車スペースあります
- その他
- 道北バス「白金野営場前」停留所下車、徒歩12分 (1km)
十勝岳ジオパークの文化サイト
美瑛駅
美瑛駅に使われている美瑛軟石は「美瑛石」とも呼ばれ、再利用して外壁に使用されています。
丘のくら
美瑛軟石を再利用して外壁に活用したかつての農業倉庫であり、現在は道の駅となっています。
旧日新尋常小学校跡
1926年5月24日、十勝岳噴火の際、泥流が直撃した校舎は全壊し、流されてしまいました。在籍していた児童46名のうち11名が犠牲になりましたが、もとの場所から4kmほど離れたところに臨時の校舎をたてて、6月14日には授業を再開したそうです。その後新校舎がたちましたが、1979年に児童数の減少により閉校となりました。
三浦綾子の小説「泥流地帯」の舞台にもなっています。
- 所在地
- 〒071-0571 北海道空知郡上富良野町新井牧場Google マップ
- アクセス
- JR富良野線「上富良野」駅下車後、8kmは公共交通機関なし
- 上富良野駅から、車で16分
- 備考
- 碑があるのみで、平地には大正泥流以後に生えた樹木が生えています。
- 駐車場
- 道路脇に数台可
かみふらのラベンダー発祥の地碑
ラベンダーが農作物として栽培された日本で初めての地です。
- 所在地
- 〒071-0554 北海道 空知郡上富良野町東7線北20Google マップ
- アクセス
- JR富良野線「上富良野」駅下車後、6.1kmは公共交通機関なし
- 上富良野駅から、車で12分
- 駐車場
- 路肩に数台駐車可
※ラベンダーについてはこちらの記事の「富良野のラベンダー」の見出しの欄をご覧ください。
十勝岳爆発記念碑の巨岩
1926年5月の大正泥流で流されてきた巨岩(巨礫)で、巨岩の周囲にはロープが張られ、巨岩の上には、大正泥流発生からちょうど1年後に建てられた碑が建っています。
- 所在地
- 〒071-0502 北海道空知郡上富良野町西2線北31号Google マップ
- アクセス
- JR富良野線「上富良野」駅下車後、3.8kmは公共交通機関なし
- 上富良野駅から、車で5分
- 駐車場
- 無料30台・バス可
旧白銀荘
現在の白銀荘は、吹上温泉保養センターで、開放された施設ですが、もともとは北海道庁の施設で一般利用はされていませんでした。しかし、北海道帝国大学教授の職にあった物理学者・中谷宇吉郎氏は利用可能で、雪の結晶の研究のためにたびたび訪れていました。
中谷博士のとりくみは、岩波文庫『雪』にくわしく書かれています。
- 所在地
- 〒071-0543 北海道空知郡上富良野町中町1丁目Google マップ
- アクセス
- 上富良野町営バス「吹上保養センター白銀荘」停留所下車
- 備考
- 外観のみ見学可能
- 駐車場
- あり
上富良野町開拓歴史広場
富良野原野の開拓と十勝岳噴火災害の歴史を継承する複合施設で、広場内には、上富良野開拓記念館、草分神社、『泥流地帯』文学碑があります。上富良野開拓記念館は、1926年大正泥流の被害を受けながらも残存した、当時の村長・吉田貞次郎の住宅を解体復元したものです。館内には、大正泥流についての解説や、吉田村長の遺品などが展示され、屋外には大正泥流による流木が展示されています。
- 所在地
- 〒071-0503 北海道空知郡上富良野町西3線北28号Google マップ
- アクセス
- JR富良野線「上富良野」駅下車後、8kmは公共交通機関なし
- 上富良野駅から、車で16分
- 上富良野開拓記念館 入館料
- 無料
- 上富良野開拓記念館 開館時間
- 9:00~16:00
- 上富良野開拓記念館 開館日
- 5月1日から10月31日まで(ただし5月、6月、9月、10月は土曜日、日曜日、祝日のみ開館)
※定休日 月曜日(祝日の場合は開館)
シャマイクルチセ遺跡
シャマイクルチセは、アイヌ語で「民族の祖神の家」の意味で、この場所はアイヌ民族の聖地だったと考えられます。
- 場所
- 〒071-0201 北海道上川郡美瑛町丸山1丁目1
- 駐車場
- あり
十勝岳ジオパークのビュースポット
青い池
〒071-0235 北海道上川郡美瑛町白金
日の出公園
十勝火砕流堆積物のつくる丘を利用して公園がつくられ、富良野盆地・十勝岳火山群・波状丘陵を一度に望むことができる丘陵上の公園です。上富良野町の町花ラベンダーを植栽。
〒071-0521 北海道空知郡上富良野町東1線北27号
北西の丘展望公園
ピラミッド型の展望台から、十勝岳火山群から大雪山火山群まで望むことができます。 観光案内所のほか、トイレ・阿部俊一写真ギャラリー・菊地晴夫写真ギャラリーが併設され、観光シーズンには車・バスの交通量が多く混みあいます。
※農地・私有地・未舗装道路への立ち入りは禁止です。
〒071-0216 北海道上川郡美瑛町大村大久保協生
三愛の丘展望公園
あずまや、トイレが利用可能で、大雪山~十勝岳連峰を望むことができます。
〒071-0240 北海道上川郡美瑛町みどり
新栄の丘展望公園
大雪山~十勝岳連峰、芦別岳を望むことができます。
〒071-0471 北海道上川郡美瑛町美馬牛新栄
千望峠(せんぼうとうげ)
かみふらの八景になっている、波状丘陵を望むことができる丘陵上の公園で、十勝岳火山群を一望することができます。展望台、東屋、トイレを併設しています。
〒071-0506 北海道空知郡上富良野町西6線北22号 空知
ジェットコースターの路
波状丘陵を体感できる道路で、直線道路ですが、起伏が激しくジェットコースターに乗っているような感覚になる?ような道路です。
深山峠
かみふらの八景で、波状丘陵を望むことができる丘陵上の公園です。十勝岳火山群から大雪山火山群まで望むことができ、周囲には売店、レストラン、ギャラリーなどの観光施設が立ち並んでいます。
十勝岳望岳台防災シェルター
十勝岳の火口群、溶岩流、大正泥流などを観察できます。トイレ、避難スペースは24時間開放し、大型モニターによる火山の監視映像や火山活動・気象情報等の情報発信も行っています。
※冬季 (12月下旬〜4月下旬) は閉鎖します。
- 場所
- 〒071-0235 北海道上川郡美瑛町白金
- 駐車場
- あり
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